Aloha!Tyraです。ホノルルのバイク・シェア・プログラム「Biki(ビキ)」が導入されてから3ヶ月。ホノルルの様々なエリアで、たくさんの方々が「Biki」に乗って、楽しんでいる姿を見かけます。
→bikiの使い方についてはこちら
ワイキキ、アラモアナエリアなど、景色の美しい場所をハワイの風を切って走れるなんて、想像しただけでも気持ちが良いものですよね。しかし、中には、危険な乗り方をされている方々もちらほら。
そこで、今回は「Biki」を安全かつ快適に乗りこなすために大事なことを学ぶべく、「Biki」のワークショップに参加してまいりました。
今回の集合場所は、ワイキキにある小学校の駐車場。ワークショップの参加費は無料で、自転車は「Biki」を使用、ヘルメットは事前申請により無料で貸りることができます。ただし、ご自分の自転車とヘルメットをお持ちの方は、お持ちのもので講習を受けることもできますよ。
今回「Biki」の乗り方(一般的な自転車を含む)とルールを教えてくださったのは、「ハワイ・バイセクリング・リーグ(Hawaii Bicycling League/HBL)」の教育スタッフのマリアさんとシャーリーンさん。
まずは今回集まったメンバーの自己紹介から始まり、普段本格的な自転車に乗られている方から、わたしのように10年ぶりに自転車に乗る人まで、さまざまなレベルのメンバーが集まりました。全員「Biki」に乗るのは「これが初めて!」ということで、みんなワクワクしている様子。
「Biki」に乗る前に知っておくべきこと!
今回いただいた「バイセクリング・ベーシックス」のルールブックの中からいくつか大切なポイントをご紹介します。
①ヘルメットを被ろう
ホノルル交通局の法律より、15歳以下はヘルメットの着用が義務付けられています。つまり、16歳以上はヘルメットの着用は必須ではありません。しかし、HBLではヘルメットの着用を勧めています。
「Biki」ポイント!
「Biki」は、ヘルメットの着用がなくても乗れる16歳以上の方の乗車を想定しているそうです。「ご家族で乗る」など、15歳以下のお子様が乗る場合は、ヘルメットが必要ですので、ご注意ください!
②自転車チェック
乗る前に「ABC QUICK CHECK」で自転車をチェック。「A(Air)」は空気「B(Brakes)」はブレーキ「C(Cranks)」はクランク「Q(Quick releases)」はクイック・リリースの略で、タイヤの空気が十分であるか、ブレーキは正常に効くか、クランクに緩みは無いか、すべてのクイック・リリース部分は閉まっているかを確認します。
「Biki」ポイント!
・「Biki」でいうクイック・リリースは、サドルの高さ調整時に使うレバー部分!
調整方法は、レバーを手前に引いたら、反対側に付いているナットを回して緩めます。サドルを自分の高さに合わせたら、サドルの先端は車体と平行になるようまっすぐにし、ナットとレバーを回してしっかり固定していきます。わたしは身長155㎝で、サドルの高さは「1」でちょうどよかったです。
・日本とアメリカでは、ブレーキ設定が異なる!
アメリカでは、自転車の「左ブレーキが後輪ブレーキ」「右ブレーキが前輪ブレーキ」になります。日本はその真逆になっていますよ。ブレーキをかける時には、後輪ブレーキから効かせるのが安全に止まるポイントなので、「Biki」に乗る際は、まずは左ブレーキを意識してくださいね。(ビデオ参照)
③ギアチェンジ
ギアチェンジにより、スピードを調整することができます。「1」がライトで「2」「3」とヘビーになります。「1」は走行スタート時、坂を上る時などに適切だそうですが、実際に乗ってみると、「1」は軽くペダルを踏める分楽ですが、進みが遅いです。そもそも高速で街中を走行することを設定していない「Biki」では、ギアは「2」か「3」の設定でも良いかもしれません。
交通ルールを知ろう!
今回学んだ交通ルールをいくつかご紹介します。
※10フィート(3メートル)の道幅を説明中(②参照)。
①車道、あるいはバイクレーンを走行する。
「Biki」を運転する際は、車道、あるいはバイクレーンを走行することが基本です。特に「ビジネス・ディストリクト」と呼ばれるワイキキ、チャイナタウン、そして学校周辺の人の波が多く見られる地区では、歩道での走行が禁止されています。たまに、ワイキキの歩道を走っている方を見かけますが、歩道に上がる場合は、自転車を降りて、押して歩くのが正解です。バイクレーンが無い道では、車道を走るか、歩道で押して歩くことになります。また、逆走もしてはいけません。
②14フィート(4.3メートル)より狭い道は、道のセンターを走る。
ワイキキやダウンタウンのように車道が狭い場所や、住宅街の広い車道に出ても、車が駐車してあるために道幅が狭くなる場所がホノルルにはたくさんあります。自身の安全のためにも、4.3メートルより狭い車道の道幅を走る場合は、道の真ん中を走りましょう。
「Biki」ポイント!
「Biki」の後ろを走る車両はこれを嫌うという声が上がりますが、バイセクラーの身の安全を守るため、法律で認められています。こわいからといって、自転車が狭い道で路端を走行していると、他の車両との接触事故を招く可能性がありますので、道の真ん中を走りましょう。
③駐輪する時にはロックをかける。
「Bikiステーション」は、チャイナタウンからダイアモンドヘッドにかけ100ヶ所設置されており、どのステーションにも駐輪(返却)が可能です。また、通常は数ブロックごとに見つけることができますが「コーヒーをちょっと買ってこよう」など、やむをえず「Bikiステーション」に停められない場合は、道端の自転車ラックにロックをかけて駐輪しましょう。「Biki」の紛失や盗難には、罰金1200ドルが課せられますので、ご注意ください。
「Biki」ポイント!
駐輪時や返却時には「Biki」をしっかりドックに付けましょう。ペダルに足をかけ、体重をかけて車体をドックに押し込むのがポイントです。しっかり押し込むと、緑のランプが点灯するとともに、ピー音が鳴ります。「Biki」がしっかりドックに入っていなかったために、ずっとチャージされる可能性がありますので、ご注意ください。
その他、知らなければならない交通ルールはたくさんありますので、詳しくはこちらをご参照ください(英語:https://www.hbl.org/bikelaws/)。
「Biki」に乗ってみよう!
実際に「Biki」に乗って、スタート&ストップ(走行開始&停止)、スキャン(目視)、そしてハンド・シグナル(合図)の練習をしました。「Biki」に初乗車した感想は、車体が少し重いかなと感じましたが、操作性も良く運転しやすかったです。10年ぶりに自転車に乗るので、技術面に不安はあったものの、狭い道幅(テニスボールの間と間)を通りながらの、目視や合図の練習も楽しくできました。日本では、毎日のように乗っていた自転車ですが、合図を出したことがなかったので、合図の重要性を知りとても勉強になりました。練習の模様はビデオをご覧くださいね。
実際に車道を走ってみよう!
実際に車道へ出ると、先ほど学んだ交通ルールの確認と練習したスキャン&ハンド・シグナルの連続です。右折左折する時には、手でサインを出し、目視してから曲がる。一時停止線では、車両と同じように一時止まり、左右前後方の確認をしてから走行を開始する。道幅の狭い車道では車道のセンターを走るなど、10分ほどのサイクリングでしたが、実践することで、より深い理解が得られました。
安全・快適に乗るために大切なことは「交通ルールに従い、正しい知識を持って自転車を運転すること」です。「Biki」は自転車で、他の車両と変わらない扱いであり、車道が途中から一本になったり、バイクレーンがなくなったりして、他の車両と道路をシェアしていることを常に忘れてはいけません。また、車線変更時など、他の車両のドライバーへ「ありがとう」の気持ちを表すことも、安全に運転するとても大事なポイントです。是非、シャカでALOHAの気持ちを表し、お互いに気持ち良く運転しましょう!