高速道路をバイクで走る"H3トライアスロン"
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高速道路をバイクで走る"H3トライアスロン"

2015年10月28日   Number of views (4264) 

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

Aloha!! スポナビレポーターのShinoです。トライアスロン初心者の私は、今年9月に開催されたナ・ワヒネ・トライアスロンという女性アスリートのための、スプリントという短い距離に参加したことしかありませんでしたが、今回新しく今までにないコースということで果敢にも「H3トライアスロン」に参加してきました。H3というのは、国家予算で作られるインターステートという高速道路のことでハワイにはH1,H2に続き97年に東西を結ぶ新しいルートとして知られています。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

このH3トライアスロンは、The Hawaii Law Enforcement Memorial FoundationというNPOが市、郡、州、軍、そして連邦の殉職した警察官のための追悼メモリアルの設立を目的としたチャリティイベントで、距離はスイム1キロ、バイク40キロ、ラン10キロのほぼオリンピックに近い距離で行われました。スタートはアラモアナビーチでスイム、そしてH3を使ってのバイク、終点のカネオヘにある軍事基地でランというかつてないすごいコースが一番の魅力です。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

そのなかでも97年開通以来初となるH3という高速道路の片道全車線を封鎖するバイクコース。このレースの告知が出て以来、トライアスリートのみならず、ガチなサイクリスト、そしてトライアスリートではない一般の人までもが注目していました。トライアスリートやサイクリストの日常挨拶は「H3エントリーした?」であったと言っても過言ではないでしょう。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

さて、今回お世話になったスポナビアシストでは、事前にレースナンバーをピックアップしてくれているので当日4時半にアラモアナビーチパークに現地集合。スポナビハワイのスタッフのKazuさんが待っていてくれバイクチェックイン、ボディマーキング、チップの受け取り等なんと数分で終了。日本語でレースブリーフィングをしてもらえるのも助かりました。準備完了です!

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

そして6時になり、スタート前の国歌斉唱などセレモニーが始まり、いよいよスタートです。泳ぎが苦手な私は、緊張と恐怖で心の中で泣いていましたが、男子スタートのあと4分遅れで女子もスタート。折り返しのブイに到着したときに、まさかの右足痙攣という痛い目にあいましたが、ライフガードのサポートもありなんとかスイムを終えT(1つ目のトランジションエリア)へ。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

次の種目はバイク。アラモアナビーチパークからホノルル空港までは片側2車線がレース用に封鎖されていてまさに選手専用道路。すでにかなりの遅れをとっていましたが、すっかすかのニミッツ、いつもは車でしか通らない道路を自転車で疾走するのはとても快適でペダルを踏むのにも力が入ります。気持ちいい~!!遅いけど。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

それでも気合を入れて何人か他のアスリートを抜きつつ空港を過ぎると、いよいよH1という高速道路に入ります。なんとここでも車線が封鎖されているではないですか!そして気がついたらH3へ乗り継ぎコオラウ山脈が目の前に広がります。とにかく緑がきれい。しかも気温が少し低めになったので晴天ではありましたが、あまり暑さはありません。想像したよりも上り坂の勾配もきつくない。タンタラスで鍛えたトレーニングのお陰かな?ここでもできる限り他の選手を抜いていく。ケイデンスとかよく分かんないけどとにかく漕ぐ漕ぐ漕ぐ。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

勾配がきつくないとはいえ、とにかく長い。でもしばらくしたら頂上になるハラノ・トンネルが見えてきました。そこに設置されているエイドステーションで給水し、いざ参加者全員が楽しみにしているサイクリスト貸切のトンネルへ突入です。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

トンネル内は、先輩サイクリストからのアドバイスでサングラスは外さず下にずらしたまま走りました。トンネルを抜けるとすぐに下りが始まるのでサングラスを完全に外してしまうと外にでて付け直すと危険だと注意を受けていました。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

トンネル内はライトがありますが、路面のコンディションに不安があったので少しだけスピードを緩めながら進んでいくと、やっとのことで光が見え始めます。どーん!カネオヘ湾が一面広がります。感動なんて言葉は安すぎるくらいの感情がこみあげてきました。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

ここからはT2(2つ目のトランジションエリア)のカネオヘを目指してひたすらペダルを漕ぐ。もうそのときには何も考えられませんでした。ただただ風景に圧倒され、風を楽しみ、ちょこちょこある坂も難なくクリアしてようやくT2到着。ランに参加しないことにしたアスリートや家族、友達の声援を受け、興奮MAXでランへ。写真は私です!

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

基地内へは入ったことがなかったのでコースはまったく分かりませんでしたが、ボランティアが丁寧に誘導してくれたのでおかげで迷うことなく走ることができました。ただ日陰がないので非常に暑い。しかもかなり遅くランを始めたのでかなり孤独。周りにランナーはいません。もう完全に修行です。コース自体は一部バイクパスを使ったものでほぼフラット、しかも住宅地域を走るのでいろいろな建物を見学しながら走るのは飽きませんでした。エイドステーションも、ここかしこにあるので水分補給も万全でした。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

さて基地の中をぐるっと走ってフィニッシュのアイカヒ小学校までの直線道路、あと1マイルかという時点でかなり暑さにやられ始めていました。止まっちゃおうかな、歩いちゃおうかな、そうしようそうしよう、としていたそんなとき沿道で応援していた男性が一緒に走り始めたのです。見るからにすでにフィニッシュし、応援するために戻ってきていた米軍トライアスロンチームのトライスーツを着た選手でした。「あと1マイルもない、止まるな、一緒に走ってペース戻してあげるから走ってゴールしろ!」と、励ましてもらいました。

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

「えっ?えっ?」と驚きながらも彼のおかげで元気が出て、小学校の芝生にあるフィニッシュラインが見えてきました。ここからフィニッシュまでには殉職されたホノルル市警の警官の名前が書かれた札がたくさん立てられ道になっています。少しだけ速度を落としてひとつひとつの名前を見ました。このレースで優勝した人はすごい、でも本当のヒーローはこの名前が書かれている人たちなんだな、などど思いつつ無事にフィニッシュ!

高速道路をバイクで走る「H3トライアスロン(H3T Race to the Base)」

タイムには不満が残ったものの、全体としてはまったく混乱もなく運営のがんばりの感じられるすばらしいレースでした。巷の噂では来年も開催されるかもしれないそうです。皆さんも、すばらしいH3を走るトライアスロンは、いかがですか?エントリーやレースナンバーピックアップ代行、送迎つきのスポナビアシストが便利でしたよ!

A-1より)
僕は、バイクコースだけ許可をもらい走らせてもらいました。皆が楽しみにしていたH3 横断。長いのぼりはありましたが決して激坂ではなく延々と続く感じ。でも頂上のトンネルからダウンヒルが始まりトンネルを出たときのカネオヘの雄大な景色が忘れられません。ほんの5分ほどのダウンヒルですが、上ってきた甲斐はありました。